平均年収1,700万円!ボートレースの賞金やボートレーサーの年収、出費や寄付活動など懐事情を紹介!

平均年収1,700万円、サラリーマンより全然稼げて裕福な生活を送っているイメージの強いボートレーサーですが、現実はそう甘くはありません!
裕福な生活を送れるのはトップクラスの選手のみ。
出費も多く活躍できない選手は厳しい生活を送っています。
今回はボートレースの賞金やボートレーサーの年収、出費など懐事情を紹介していきます!
目次
階級で大きな変化!ボートレーサーの収入は?

スポーツ選手と聞くと、年間契約で決まった年俸を貰っているイメージもありますが、ボートレースの場合はそれとは大きく異なります。
ボートレーサーは一人で戦い一人で稼ぐスポーツ。
個人の1年間の成績が大きく収入に左右します。
年俸のような約束された収入は無く、活躍すれば収入が増え、活躍できなければ大きく収入が減るのが現実です。
ボートレーサーはレースの賞金をはじめ、レースに出走することで手当を受け取ることができます。
優勝するほどの実力を持っていない選手は、出走手当などが収入源となります。
しかし、やはり大きな収入を手に入れるには優勝賞金が必要となり、必然的に階級の高い選手ほど高収入となります。
まずは階級ごとの収入の差を見ていきましょう。
ボートレーサーの平均年収!
2021年のボートレーサーの平均年収は約1,700万円と言われています。
この数字だけ見れば、かなり稼げる職業だと思いますよね!?
しかし、それは違います。
ボートレーサーの場合、A1級の中でもさらにトップクラスのレーサーたちが年間1億円近く稼ぐため、これらの選手が平均値を大きく押し上げているのです。
実際の階級ごとの平均年収は以下の通りです。
階級 | 平均年収 | 選手割合 |
---|---|---|
A1 | 3,000万円 | 20% |
A2 | 1,800万円 | 20% |
B1 | 1,100万円 | 50% |
B2 | 500万円 | 10% |
ボートレーサー全体の平均年収である1,700万円を超えるには、A2級になれる実力を持っていなければならず、また、A2級の中でも上位に入るような活躍をしなければなりません。
実際、平均年収の1,700万円を超える選手は全体の40%にも満たないそうです。
生涯獲得賞金1位はあのレジェンド!
最高1億円!気になるレースごとの優勝賞金は?
まずはボートレースで最も位の高いSGの優勝賞金、2着賞金から見ていきましょう!
レース名 | 優勝賞金 | 2着賞金 |
---|---|---|
グランプリ(賞金王決定戦)(12月) | 1億円 | 4,700万円 |
クラシック(3月)・オールスター(5月)・メモリアル(8月)・ダービー(10月) | 3,900万円 | 1,650万円 |
グランドチャンピオン(6月)・オーシャンカップ(7月)・チャレンジカップ(11月) | 3,300万円 | 1,200万円 |
グランプリシリーズ(12月) | 1,700万円 | 720万円 |
1年の総決算でもあるボートレースグランプリ(賞金王決定戦)は、優勝賞金なんと1億円です!
グランプリを取った選手が賞金王に輝く年も多く、ボートレーサーなら誰もが憧れる称号ですね。
また、たとえ6着でも2,000万円の賞金が貰えます。
優勝戦を走ることができればそれだけで2,000万円・・・。
夢がありすぎるなぁ!
G1~一般戦の優勝賞金は?
G1~一般戦の優勝賞金は以下の通りです。
グレード | 優勝賞金 |
---|---|
G1 | 480万円~1,500万円 |
G2 | 450万円 |
G3 | 105万円 |
一般戦 | 74万円~98万円 |
まず思ったことは、意外と一般戦の優勝賞金が少ない・・・。
一般戦にもA1級の一流選手が数多く出走するのに、この少なさです。
基本的には一般戦に出走することになり、優勝はもちろん1着も少ないB2、B1級の選手が稼ぐのが難しい理由もなんとなく納得です。
やはりボートレーサーになって稼ぐには、活躍してひとつでもグレードの高いレースに出走するしかなさそうです。
厳しい現実!ボートレーサーは出費も多い!
実はボートレーサーは、ボートレーサー自身が負担しなければならない経費も多く、1,000万円以上稼いでいても500万円程度しか手元に残らないとも言われています!
実際にどのような経費がかかるかを見ていきましょう。
総額50万円!レースに必要なものの経費

ボートレーサーとしてレースに出走するためには、ルールに沿ったユニホームを着用しなければなりません。
ボートレーサーは安全保護のため、防護服やヘルメット、カッパや手袋など着用しなくてはならないものが非常に多いです。
実は、カポックと呼ばれる救命胴衣以外は選手自身で揃えなければいけない事となっています。
ケブラー繊維という強度の高い素材でできた服を着用するのですが、この素材は非常に高級なものであり、インナーやパンツは2~4万円するものもあります。
全身揃えると20万円前後もかかってしまうのです!
さらにそこから15万円程度のヘルメットも着用しなければならず、レースに出走する際は全身で40〜50万円の装備を身にまとっているのです。
もちろんこれらの衣類は消耗品であるため、ダメになったら買い替えが必要です。
これだけでも相当なお金がかかっていることが分かるなぁ。
フライングで罰金も
ボートレーサーはフライング1本につき6万円の罰金を開催場に支払わなくてはなりません!
また、2本目以降のフライングをすると、愛知県碧南市にある訓練施設でスタート訓練を受けることになり、6万円にプラスした金額を支払う必要が発生します。
もちろんこの施設に行くための交通費も自腹となるため、フライングが多い選手は出費も多くなります。
レース外でも様々な経費が

ボートレーサーはレース外でも様々な経費がかかります!
まず一番大きな経費といえば交通費です。
開催場が負担してくれるのは、一番安く移動できる陸路の交通費です。
開催場が遠い場合は新幹線や飛行機を使う選手も多く、それらの交通費は自分で負担しなければなりません。
また遠征の場合、選手の大半が前泊しており、その際の宿泊費も自腹となります。
ナイター開催の場合はその日のうちに帰れない選手も多く、その日の宿泊費も自腹となってしまうため、普段の2倍お金がかかってしまいます。
その他、プロペラ調整の必需品であるゲージにもお金がかかります。
ゲージは個人的に開催場に持ち込むもので、これが無ければプロペラ調整をすることができません。
1セット3万円程度するもので、選手によっては10セット以上持っている人も多いため、これだけでも30万円かかっている計算になります。
新人選手は先輩のものを借りたり貰ったりすることもあるらしいですが、新調するのは少し気が引けてしまうような金額だねぇ!
年間40万円!危険な職業ならではの保険料
ボートレースは知ってて当然、とても危険な職業です。
そのため、国民健康保険は常にマックスの年間40万円です!
生命保険の加入も義務付けられているため、これにもかなりのお金がかかります。
また、選手会費や年額会費、支部会費も支払う必要があり、これにもお金がかかっています。
寄付などで社会貢献をしているボートレーサーも多い
ボートレーサーの懐事情は実は厳しく、経費も多くかかるというお話をしましたが、やはり一流レーサーになれば稼げるのも事実です。
そのようなレーサーの中には、寄付などの形で社会貢献している選手も多く存在します!
名選手であればあるほど、社会貢献のための活動をしていることも多いです。
いくつかピックアップして紹介します!
男前!守田俊介選手のSG優勝賞金寄付

2015年、A1「守田俊介」選手はSGボートレースダービーでSG初優勝を果たします。
その際、優勝賞金3,500万円を手にするのですが、なんとその賞金を全て東日本大震災の復興支援に寄付したのです!
優勝賞金をまるごと寄付するなんて話は異例で、当時は大きな話題となりました。
本人曰く、「SGを優勝できるなんて思っていなかった。万が一ミラクルが起きたら全額寄付する。」と、レース前からその意思を固めていたそうです!
また、守田選手は、「僕は根性が無い。たまたまボートレースと出会えて、たまたまその才能があっただけ。ボートレースにはホンマに感謝している。寄付でボートレースに感謝を伝えたかった。」とも語っています!
自分の実力に甘えず、ボートレースに感謝の気持ちを込めて生活をしている守田選手。
非常に男前だなぁ!
紺綬褒章も受賞!毒島誠選手の寄付活動

「ポイズンキラー」として数多くの活躍を見せてくれているA1「毒島誠」選手も、長年に渡り寄付活動を続けている選手の一人です。
自然災害が発生するたびに被災地に獲得賞金の一部を寄付し続けており、2020年の5月には公益のために私財を寄付した個人や団体などに授与される「紺綬褒章」を受賞しました。
受賞した際に毒島選手は、「レーサーの自分にできることは、レースで頑張って良い結果を残し、被災地で活動する方々への活動資金として寄付すること。今後も元気を届けられるようなレースをしていきたい。」とコメントしており、日頃からトップレーサーとして社会貢献することを大切にしていることがわかります。
まだまだ全盛期の毒島誠選手。
これからもボートレースを通じて私たちに元気を与えてくれること間違いなしだねぇ!
まとめ:現実は甘くないが夢のある職業「ボートレーサー」
今回は、ボートレースの賞金やボートレーサーの年収、出費などの懐事情を紹介しました!
ボートレーサーは平均年収1,700万円。
これだけみればかなり儲けることができる職業に見えますが、やはり現実は甘くありませんでした。
自己負担の部分も多く、活躍できない選手はかなり厳しい生活になりそうです。
しかし、一流選手になればかなりのお金を手に入れることができるのも事実。
夢のある職業であることは間違いないねぇ!

- ヒコ
- 父親が競艇好きで小さいころから競艇に触れて育った。 大人になってから舟券を買うようになり、的中率と競艇愛は必ずしも比例しないことを痛感。 レース結果を調べるのが日課となっている。
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