宮島競艇場の潮影響を徹底検証|潮速・潮位でここまで変わるコース別勝率データ

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宮島競艇場の潮影響を徹底検証|潮速・潮位でここまで変わるコース別勝率データ

宮島競艇場は「潮の影響を受けやすい水面」として知られていますが、実際にどの程度レース結果に影響しているのかを数値で見たことはあるでしょうか。
本記事では2012年以降の全レースデータをもとに、潮速と潮位がコース別の勝率に与える影響を徹底的に検証しました。
結論として、潮速は「勝つコース」を変え、潮位は「どこまで残れるか」を変える傾向が明確に確認できます。
予想精度を一段引き上げたい方は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

目次

宮島競艇場は「潮」の影響をどれだけ受けるのか。データで徹底検証する

2026年4月21日から、ボートレース宮島でPG1「マスターズチャンピオン2026」が開催される。
詳細についてはこちらを見ていただきたい。

こちらの記事にも書いてあるのだが、宮島競艇は「潮の影響を受けやすい」ということで有名だ。
ただ、潮の影響がどの程度なものなのか、はっきり数値化しているデータは見つからなかった。

そこで今回は、2012年5月からの競走データをもとに、はたしてどのぐらい影響が出るのかを、コース別に検証してみた。 はっきり言ってこれはものすごく価値のある検証データだ。ぜひ見てもらいたい。

なお、大急ぎで作成した記事なので、写真・画像がなく見にくいと思う。申し訳ないがそこはご勘弁を・・・。

そもそも干潮・満潮とボートレースの関連性は

改めて「潮」について説明すると、判断要素は「潮位」と「速さ」になる。「速さ」は便宜的に「潮速」としておく。

潮位が高い=水深が深くなると、プロペラがしっかり水を掴むのでスピードが出やすい。
また水底の影響を受けにくなるので、水面が安定する。
よって直線の伸びが出やすくなるので、アウト勢に有利になる、と言われている。

潮速は満潮時・干潮時の潮位差に比例する。干潮→満潮の移行時間は一定なので、干満差が大きければ潮速は速くなり、小さければ遅くなる。
宮島競艇場の場合、2マーク側から潮が出入りするので、満潮時は追い潮、干潮時は向かい潮ということになる。

宮島競艇場の公式見解では、

水面特性 潮位の差が大きく、干潮時は静かな水面だが、満潮時はうねりが出やすく難しい水面になる。 レースの特徴 満潮時は1マークに向かって追潮となりイン有利、干潮時は1マークに向かって向潮となりアウト有利となる。

ということだ。
宮島競艇の場合、潮位差が3m以上な日がざらにあり、潮速・潮位ともにかなり影響を受けそうだ。
それをきっちりと数値化してみるのが今回のテーマである。

上げ潮は1コースに非常に有利に。上げ・下げともに50cm/hが分水嶺

まず集計期間については、2012年5月1日~2026年4月18日とした。なぜ2012年5月からかというと、持ち込みペラ制度が禁止になって初の開催だからである。
集計対象は「1着が発生しているレース」のみを対象としている。よって中止・不成立は含まれていない(当たり前だが)。

そして宮島競艇で行われた全レースを、潮のスピード別に集計した結果が以下の表だ。 なお、下げ潮70cm/h以上・上げ潮70cm/h以上は、他項目と比べ母数が少ないため傾向が極端になる。参考程度としてほしい。
※潮速:cm/h(時速センチメートル)
上げ潮の最高値は80cm/h、下げ潮の最高値は84cm/hだった。

値は上段から1着率・2連率・3連率となっている。

全範囲 下げ潮 潮止まり 上げ潮
70~ 50~ 30~ 10~ 10未満 10~ 30~ 50~ 70~
1 55.6%
72.6%
81.5%
50.0%
68.8%
79.4%
52.2%
71.1%
80.2%
56.8%
74.5%
83.2%
55.3%
72.7%
81.3%
54.5%
72.9%
82.0%
54.0%
72.5%
81.1%
54.4%
73.1%
81.6%
63.2%
79.5%
86.6%
72.2%
88.7%
92.8%
2 13.2%
38.7%
58%
13.1%
35.9%
53.4%
14.3%
40.0%
59.3%
12.6%
39.9%
59.0%
12.3%
38.9%
57.6%
13.1%
39.0%
58.4%
13.2%
39.0%
58.3%
12.9%
39.9%
58.3%
10.3%
38.6%
58.7%
4.1%
35.1%
52.6%
3 13%
35.5%
56%
13.7%
36.1%
56.3%
13.7%
37.5%
57.0%
12.1%
34.9%
56.1%
12.5%
36.7%
56.5%
12.5%
36.3%
56.0%
13.7%
37.3%
57.3%
12.5%
36.3%
56.6%
11.5%
33.7%
55.4%
9.3%
32.0%
55.7%
4 10.6%
27.8%
48.2%
11.1%
32.3%
50.6%
10.7%
28.1%
48.7%
10.0%
29.3%
48.7%
10.5%
28.9%
48.8%
10.3%
28.2%
48.9%
10.4%
29.9%
49.8%
11.3%
28.8%
49.2%
8.5%
26.4%
45.7%
11.3%
23.7%
40.2%
5 6.6%
19.3%
38%
10.3%
24.0%
44.4%
6.4%
20.9%
39.0%
6.4%
19.9%
37.8%
6.9%
20.3%
39.5%
7.1%
21.3%
39.0%
6.2%
20.9%
39.6%
6.4%
19.6%
38.1%
4.7%
19.6%
38.1%
2.1%
15.5%
38.1%
6 2.5%
9%
23%
1.8%
10.0%
23.3%
2.7%
11.0%
24.5%
2.1%
10.1%
23.9%
2.5%
11.0%
25.0%
2.5%
10.2%
23.6%
2.5%
9.7%
23.4%
2.5%
10.3%
24.3%
1.9%
11.2%
24.5%
1.0%
5.2%
20.6%
総数 32,459 504 6,668 6,148 3,579 3,744 5,232 5,184 1,303 97

数値だけだと比較ができないので、「全範囲」を基準とした、各潮速時の値の上昇・下降率(単位:「倍」)を出してみた。

下げ潮 潮止まり 上げ潮
70~ 50~ 30~ 10~ 10未満 10~ 30~ 50~ 70~
1 0.90
0.95
0.97
0.94
0.98
0.98
1.02
1.03
1.02
1.00
1.00
1.00
0.98
1.00
1.01
0.97
1.00
1.00
0.98
1.01
1.00
1.14
1.09
1.06
1.30
1.22
1.14
2 0.99
0.93
0.92
1.08
1.03
1.02
0.95
1.03
1.02
0.93
1.01
0.99
0.99
1.01
1.01
1.00
1.01
1.01
0.98
1.03
1.01
0.78
1.00
1.01
0.31
0.91
0.91
3 1.05
1.02
1.01
1.05
1.06
1.02
0.93
0.98
1.00
0.96
1.03
1.01
0.96
1.02
1.00
1.05
1.05
1.02
0.96
1.02
1.01
0.88
0.95
0.99
0.72
0.90
1.00
4 1.05
1.16
1.05
1.01
1.01
1.01
0.94
1.05
1.01
0.99
1.04
1.01
0.97
1.01
1.01
0.98
1.08
1.03
1.07
1.04
1.02
0.80
0.95
0.95
1.07
0.85
0.83
5 1.56
1.24
1.17
0.97
1.08
1.03
0.97
1.03
0.99
1.05
1.05
1.04
1.08
1.10
1.03
0.94
1.08
1.04
0.97
1.02
1.00
0.71
1.02
1.00
0.32
0.80
1.00
6 0.72
1.11
1.01
1.08
1.22
1.07
0.84
1.12
1.04
1.00
1.12
1.04
1.00
1.13
1.03
1.00
1.08
1.02
1.00
1.14
1.06
0.76
1.24
1.06
0.40
0.58
0.90

上げ潮・下げ潮ともに、30cm/hまではそれほど影響がないのだが、50cm/h付近で顕著に影響が出ている。

上げ潮は明らかにイン有利となり1割以上成績が上昇している。2・3コースの1着率はそれぞれ20pt・10pt近く低下していて、差しがほとんど通用しない。ダッシュ勢は輪をかけて下がっており、1コース独壇場と言っていいだろう。

下げ潮時は上げ潮時ほど影響は大きくないが、50cm/h付近から1コース成績が急低下している。

しきい値の問題で正確な数値はわからないが、とにかく潮速50cm/h付近から展開が変わると見ていいだろう。

  • 上げ潮(追い潮) → 1コース60%以上まで上昇(イン強化)
  • 上げ潮 → 2コースは10%以下まで低下(差しが効かない)
  • 下げ潮(向かい潮) → 1コースはやや低下する
  • 下げ潮 → 5コースが約1.5倍に上昇(外台頭)
  • 潮速は「コースの主役を切り替える要因」

潮位は高くなるほどインの優位性が低くなる

平均水位は2m、最高水位は400cm、最低水位は-19.07cmだった。
水位がマイナスなのは「潮位表基準面」の関係なのだが、それは説明すると専門的すぎるので割愛する。少なくとも「水が干上がっている」という訳ではない。

全範囲 100cm未満 100〜149cm 150〜199cm 200〜249cm 250〜299cm 300cm以上
1 55.6%
72.6%
81.5%
59.2%
74.8%
82.3%
56.2%
72.6%
81.2%
55.2%
72.2%
80.6%
54.5%
71.8%
80.5%
53.5%
70.3%
79.2%
50.4%
67.2%
77.4%
2 13.2%
38.7%
58%
11.4%
36.8%
55.8%
12.8%
38.2%
57.2%
12.9%
39.1%
58.6%
13.2%
38.2%
57.3%
13.2%
37.8%
56.3%
14.4%
38.9%
58.2%
3 13%
35.5%
56%
11.3%
34.3%
55.0%
12.0%
33.7%
54.7%
13.0%
35.4%
55.7%
12.9%
35.4%
54.7%
13.3%
35.0%
55.7%
14.3%
35.9%
55.2%
4 10.6%
27.8%
48.2%
9.3%
26.7%
47.4%
9.8%
26.7%
46.3%
10.2%
26.7%
46.7%
10.9%
27.2%
48.3%
11.1%
28.8%
48.0%
11.3%
29.0%
48.9%
5 6.6%
19.3%
38%
6.6%
18.6%
36.7%
6.3%
19.6%
37.1%
6.3%
18.4%
36.5%
6.4%
18.7%
37.3%
6.6%
19.3%
38.4%
6.8%
19.7%
38.6%
6 2.5%
9%
23%
2.1%
9.1%
23.3%
2.8%
9.3%
23.8%
2.4%
8.4%
22.2%
2.1%
8.7%
22.1%
2.3%
8.8%
22.5%
2.8%
9.3%
21.9%
総数 32,459 4,035 5,691 6,232 6,154 6,237 4,110

全範囲の値に対しての倍率

100未満 100〜149 150〜199 200〜249 250〜299 300以上
1 1.06
1.03
1.01
1.01
1.00
1.00
0.99
0.99
0.99
0.98
0.99
0.99
0.96
0.97
0.97
0.91
0.93
0.95
2 0.86
0.95
0.96
0.97
0.99
0.99
0.98
1.01
1.01
1.00
0.99
0.99
1.00
0.98
0.97
1.09
1.01
1.00
3 0.87
0.97
0.98
0.92
0.95
0.98
1.00
1.00
1.00
0.99
1.00
0.98
1.02
0.99
1.00
1.10
1.01
0.99
4 0.88
0.96
0.98
0.92
0.96
0.96
0.96
0.96
0.97
1.03
0.98
1.00
1.05
1.04
1.00
1.07
1.04
1.01
5 1.00
0.96
0.97
0.95
1.02
0.98
0.95
0.95
0.96
0.97
0.97
0.98
1.00
1.00
1.01
1.03
1.02
1.02
6 0.84
1.01
1.01
1.12
1.03
1.03
0.96
0.93
0.97
0.84
0.97
0.96
0.92
0.98
0.98
1.12
1.03
0.95

潮位が低いと、水面は軽くスピードが出やすくなるため、1コースの逃げが決まりやすくなる。
実際に1コースの1着率は、1m未満で約59.2%と最も高く、3m以上の約50.4%と比べて約10ポイントも高くなっている。
このため低潮位では外の艇が差し込む余地が少なく、2〜6コースは展開待ちになりやすい傾向だ。

一方で潮位が高くなると水面が重くなり、ターンでの減速や立ち上がりの差が出やすくなるため、1コースの押し切りが難しくなる。
その結果、2コースは1着率が11.4% → 14.4%、3コースも13.0% → 14.3%と上昇し、差しやまくり差しが届きやすくなっている、とみられる。
さらに4コースも10.6% → 11.3%と伸びており、内外の力関係がフラットに近づくのが特徴だ。

影響度合いはほぼ1割以内ではあるが、3m以上時の1コースの下げ幅は無視できないだろう。

  • 低潮位 → 1コース1着率 約60%(イン圧倒的)
  • 高潮位 → 1コース1着率 約50%まで低下
  • 高潮位 → 2・3コースが約3〜4ポイント上昇
  • 高潮位 → 4コースも上昇し中枠有利に
  • 潮位が上がるほど「イン一強 → バランス型」に変化

まとめ:潮速は「50cm/h付近」潮位は「3m付近」がターニングポイント

以上を見てきた中で、筆者が出した結論は、潮速は「50cm/h付近」潮位は「3m付近」がポイントになるだろう、ということだ。
1着率~3連対率の上昇・下降割合で判断すると影響度は±1割という感じである。

面白いのは1コースで見た場合、潮速は1着率に大きく影響するが、潮位は3連率まで全体に影響している点だ。
ざっくりではあるが、潮速が早いと1着が変わりやすく、潮位の高い低いは3着以内全体が変わると考えておけば良いだろう。

なお今回この検証に当たっては、以下のサイトを参考にさせていただいた。

PG1「マスターズチャンピオン2026」の潮速・潮位一覧

気になる「マスターズチャンピオン」の潮位・潮速は以下の通り。
潮速は正の値が「上げ潮」、負の値が「下げ潮」である。
全体的には極端な値が少ないが、初日は潮速・潮位、2日目は潮速に注目の数字が表れている。

4月21日

R 出走時間 潮速(cm/h) 潮位(cm)
1R 10:40 27.0 285.0
2R 11:10 8.0 295.3
3R 11:40 8.0 299.3
4R 12:11 -30.0 296.5
5R 12:45 -30.0 279.5
6R 13:17 -63.0 254.2
7R 13:49 -63.0 220.6
8R 14:21 -66.0 185.9
9R 14:52 -66.0 151.8
10R 15:25 -57.0 119.3
11R 15:58 -57.0 87.9
12R 16:38 -50.0 54.3

4月22日

R 出走時間 潮速(cm/h) 潮位(cm)
1R 10:40 28.0 250.7
2R 11:10 18.0 263.0
3R 11:40 18.0 272.0
4R 12:11 -2.0 277.6
5R 12:45 -2.0 276.5
6R 13:17 -33.0 266.7
7R 13:49 -33.0 249.1
8R 14:21 -53.0 224.5
9R 14:52 -53.0 197.1
10R 15:25 -54.0 167.5
11R 15:58 -54.0 137.8
12R 16:38 -48.0 105.6

4月23日

R 出走時間 潮速(cm/h) 潮位(cm)
1R 10:40 24.0 214.0
2R 11:10 21.0 225.5
3R 11:40 21.0 236.0
4R 12:11 12.0 245.2
5R 12:45 12.0 252.0
6R 13:17 -5.0 253.6
7R 13:49 -5.0 250.9
8R 14:21 -26.0 240.9
9R 14:52 -26.0 227.5
10R 15:25 -39.0 207.8
11R 15:58 -39.0 186.3
12R 16:38 -41.0 159.0

4月24日

R 出走時間 潮速(cm/h) 潮位(cm)
1R 10:40 13.0 180.7
2R 11:10 17.0 187.8
3R 11:40 17.0 196.3
4R 12:11 17.0 205.1
5R 12:45 17.0 214.8
6R 13:17 12.0 222.4
7R 13:49 12.0 228.8
8R 14:21 2.0 231.7
9R 14:52 2.0 232.7
10R 15:25 -13.0 227.6
11R 15:58 -13.0 220.4
12R 16:38 -25.0 204.2

4月25日

R 出走時間 潮速(cm/h) 潮位(cm)
1R 10:40 -11.0 160.7
2R 11:10 5.0 157.8
3R 11:40 5.0 160.3
4R 12:11 16.0 164.9
5R 12:45 16.0 174.0
6R 13:17 19.0 183.4
7R 13:49 19.0 193.5
8R 14:21 19.0 203.7
9R 14:52 19.0 213.5
10R 15:25 13.0 221.4
11R 15:58 13.0 228.6
12R 16:38 1.0 229.6

4月26日

R 出走時間 潮速(cm/h) 潮位(cm)
1R 10:40 -33.0 162.0
2R 11:10 -19.0 147.8
3R 11:40 -19.0 138.3
4R 12:11 3.0 132.6
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6R 13:17 20.0 140.7
7R 13:49 20.0 151.3
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じょっぱりケンタ
執筆 じょっぱりケンタ
フネラボ編集長。2015年から競艇を統計学的に分析し情報発信を行っている。2018年より競艇予想サイト検証を目的とした「フネラボ」を開設、現在に至る。信条は「情報は知識にあらず」。青森県出身・東京都在住。
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