キーワード

競艇界の「3億円事件」A1競艇選手が前代未聞の八百長出来レース

競艇で八百長!?西川容疑者

「八百長」という言葉はどこかで聞いたことはあるものの、なかなかニュースではお目にかかれないものです。

1人の競艇選手が3億円という驚くべき金額の利益を、親戚との共謀により不正に取得していました!

競艇界を揺るがす今回の衝撃的な事件は、競艇のみならず様々な分野にまで大きな影響を与えることでしょう。

この記事ではその贈収賄事件の詳細を解説します。

次々と発覚する不正な利益

滋賀県大津市の県営「びわこボートレース場」にて昨年7月2日にボートレースが行われました。

事前に検査をすり抜け不正にスマートフォンを宿舎に持ち込み、親戚の会社員である増川遵容疑者と連絡を取り合う中で故意に決まった順位でゴールをすることを伝えまました。

その見返りに増川容疑者から300万円を受け取ったとされる容疑で今年1月8日、元競艇選手の西川昌希容疑者が共謀の増川容疑者と共に逮捕されました。

その後さらに全国の10の競走場にて西川容疑者が同様の手口で不正を行い、3400万円を増川容疑者から受け取ったとして両容疑者は再逮捕されました。

しかし、最近になって新たに2016年2月ごろから19年9月ごろまでの3年半で、両容疑者が3億円を超える利益を得ていたことが分かりました。

最初の発覚

昨年7月2日に行われたびわこボートレース場でのレースでは、西川容疑者は2レースで故意に4着と2着でゴールをし、増川容疑者はその2レースを1着から3着までを着順通りに当てる3連単で的中させました。

増川容疑者は不正の発覚を避けるため、西川容疑者の出場するレースの舟券を小分けに購入していました。

ボートレーサーは不正を防ぐために当節の前日(前検日)に、電子機器を預け選手用の宿舎へと入る決まりとなっています。

しかし、西川容疑者はその検査をすり抜けて不正に持ち込んだスマートフォンを使用し、レース直前まで増川容疑者と連絡を取り合っていました

その後の2019年9月、西川容疑者は突如として現役を引退。その理由は不明瞭でした。

そして事件が発覚し、今年1月8日、西川容疑者はモーターボート競走法違反(収賄など)の容疑で逮捕。

共謀であった親戚の増川容疑者も同容疑(贈賄など)により逮捕されました。

モーターボート競走法

第七十二条
競走の選手が、その競走に関して賄賂ろを収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、三年以下の懲役に処する。よつて不正の行為をし、又は相当の行為をしなかつたときは、五年以下の懲役に処する。

第七十三条
競走の選手になろうとする者が、その行うべき競走に関して請託を受けて賄賂を収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときは、競走の選手となつた場合において、二年以下の懲役に処する。
2 競走の選手であつた者が、その選手であつた期間中請託を受けてその競走に関して不正の行為をし、又は相当の行為をしなかつたことに関して、賄賂を収受し、又はこれを要求し、若しくは約束したときも、前項と同様とする。

第七十四条
前二条の場合において、収受した賄賂は、没収する。その全部又は一部を没収することができないときは、その価額を追徴する。

第七十五条
第七十二条又は第七十三条に規定する賄賂を供与し、又はその申込み若しくは約束をした者は、三年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。
2 前項の罪を犯した者が自首したときは、その刑を減軽し、又は免除することができる。

引用元:電子政府の総合窓口 e-Gov イーカブ

再逮捕

その事件により日本モーターボート競走会にはファンからの苦情が殺到し、競走会の潮田会長はファンに向けて会見で謝罪をしました。

しかしその後、西川容疑者はさらに大津以外での全国の10の競走場にて行われた18のレースでも同様の不正を行い、計約3400万円の現金を受け取っていたことが発覚。

増川容疑者とともにモーターボート競走法違反の疑いで再逮捕されました。

その18のレースでは、西川容疑者はわざと1着以外でゴールをし、増川容疑者はこの18のレースにネットで投票を行い、3連単を的中させました。

名古屋地検特捜部によると、西川容疑者は多くのレースにて1号艇で出走し、故意に1着以外になることでオッズを高くしていました

この両容疑者の再逮捕を受け、一般財団法人日本モーターボート競走会は「事件の全容が解明されるよう捜査に全面的に協力し、再発防止に全力で取り組みます」とのコメントを発表しました。

明らかとなった莫大な不正利益

2人の容疑はこれに止まりません。

その後の関係者の話によると西川容疑者と増川容疑者の2人は、2016年2月ごろから19年9月までの約3年半の間に3億円を超える利益を出していたことが新たに明らかとなりました。

増川容疑者はこの期間、月100万円以上を投じて西川容疑者が出走するレースの舟券を購入していました。

両容疑者はこれらの利益を2人でほぼ折半していたとみられています。

水の泡となった努力

競艇選手は本来、レースに出場して得られる賞金を収入としています。

最低ランクの選手でも平均して年間で500万円程の収入が得られ、トップクラスの選手となると億単位の年収となり、実力が上がるにつれて収入も上がっていきます。

スポーツ経験が無くともプロを目指すことが可能で、ボートレーサー養成所の入所者のほどんとはボートに乗ったことさえも無い未経験者です。

平均引退年齢は50歳と高く、また男女が対等に戦うことのできる数少ないプロスポーツとしても知られています。

そのため競艇選手の人気はとても高く、競艇選手となるには非常に狭き門を潜り抜けなければなりません。

ボートレーサー養成所に入所をするには約20倍もの倍率の入学試験に合格し、入所後は1年間の厳しい訓練や授業を受けます。

訓練ではボートを操る技能、ボートの整備技術などを身に着け、授業ではモーターボート競走法や競技に関するルールと罰則規定、内燃機関などに関する知識を深め、厳格で規則正しい集団生活の中で競艇選手としての実力を身に着けていきます。

そして進級試験、卒業試験を乗り越えた後、最後に国家試験に合格することで晴れて競艇選手となることが出来るのです。

今回親戚と共謀した八百長事件で逮捕された西川昌希容疑者も、厳しい訓練と高い倍率を潜り抜けて競艇選手となった内の一人であるはずです。

また競艇選手は実力によって上位から「A1、A2、B1、B2」の4つの階級に分けられており、

最上位クラスであるA1クラスの平均年収は約3300万円で、競艇選手の平均年収である1600万円の2倍以上です。

西川容疑者はそのA1クラスに所属していたにもかかわらず、競艇選手としての能力を高め実力によって賞金を得る道を捨ててしまいました。

プロとして出場したレースに故意に負け続けてでも不正に利益を得る道を選んでしまったのです。

西川昌希容疑者は1990年2月26日生まれの三重県出身。身長166センチ、血液型B型。

2008年にボートレーサー養成所に入所し、翌2009年5月に津競艇にてデビューを果たす。

その後2019年9月の引退までの約10年間、競艇選手として活躍した。

やまと競艇学校の104期生であり、同期に中田竜太選手、竹井奈美選手、松田大志郎選手が居る。

競艇YouTubeでも話題に

前代未聞の不祥事のニュースはYouTubeでも話題となり、次々と動画がアップされた。

その反応の多さから、競艇ファンの大きな失望や失笑が伝わってくる。

競艇八百長事件に関する主なYouTube動画

まとめ

ボートレーサーとしては非常に優秀な能力の持ち主であったはずの西川容疑者だが、その優秀な能力を間違った方向に利用したことによって、彼の有望な将来が若くして閉ざされてしまったことは非常に残念なことだ。

出来心から「少しくらい大丈夫だろう」「どうせバレないならもっと..」と、どんどん調子に乗ってしまうことの恐ろしさは、やがて一生モノの後悔へと繋がりかねない。

そうならないためにも、誰しもが人間としての理性を大切にし、誇りを持って正々堂々と正しいやり方で自分の持っている能力や良さを生かしていかなければならない。

けみかる@遅刻魔
本業は結婚式場、スタッフ。スロット4号機時代に万枚を出しギャンブルにはまる。5号機からは稼げなくなり、競艇へ鞍替え。 データを集めて勝ちにこだわるギャンブラー。バツイチ36歳。趣味は、写真と自転車。出身は尼崎競艇場のすぐ近く。

記載の内容はあくまでもレポーター独自の見解であり、内容の正確性・再現性を保証するものではありません。紹介しているサイトのご登録・ご利用は自己判断でお願いします。