八百長から犯罪すれすれの不正受給まで!近年ボートレース(競艇)で起きた不祥事まとめ!今後の対策は?
近年、ボートレースはおうちで気軽に楽しめる公営競技として、非常に人気を集めています!
その反面、ボートレース界では度重なる不祥事が問題視されています。
選手の問題はもちろん、組織運営にも問題があり、このままだとファンからの信用を無くしかねません。
今回は近年ボートレース(競艇)で起きた不祥事と、今後の対策をまとめて紹介します!
目次
国土交通省からの指示で「全レース中止」の可能性も!?(2024年11月日追記)
つい先日、全レース中止の可能性が出たことが話題となりました。
というのもボートレースで相次ぐ不祥事の連続を受け、監督官庁の国土交通省の担当者は2023年10月「日本モーターボート競走会」へ全レース停止を意味する業務停止の可能性を伝えていたとのこと。
その後職員の違法な舟券購入などが続いたため、その可能性もより現実的なものになってきたと言えます。
この業務停止というのは問題が起きた場だけで停止するのではなく、全国24場にてレースが開催停止になることを意味しており、そうなった場合選手への補填などで巨額の損失が発生する可能性もあるみたいだねぇ。
2024年には既に3回の違法な舟券購入騒動が起きているから、業務停止まで結構リーチ掛かってそう・・・。
2024年に起きた不正とは?
- 2024年2月:大阪支部の選手が舟券購入し登録抹消
- 2024年5月:舟券を購入していた江戸川競艇場の職員が書類送検
- 2024年7月:内部調査で複数支部の職員22名が舟券購入していたことが発覚し解雇
2、3ヶ月のスパンで不正が発覚している2024年。
能動的な調査があったとはいえ例年と比べてもかなり不正数が多い年になってしまいました。
全国で22名の不正職員が居たことを考えると、定期的に調査を行わない限りまた同じことの繰り返しになりそうですね。
中止になるとしたらいつまで?
もし中止になるとして、どれぐらいの間業務停止(全レース中止)になるのでしょうか?
国土交通省は「信頼性が担保できるまで」との回答を行っているようです。
もしかするとかなり大規模なテコ入れが入って長引く可能性も十分にあり得ますね。
24場全部で停止するということは、その24場で調査や指導が入るということ。
全レース中止になるとその期間中我々ボートレースファンはボートレースを楽しむことが出来なくなってしまいます。
仮にレースが全中止になるとしても、あまり長くは続かないことを祈るしかないでしょう。
近年、ボートレース界で不祥事が相次いでいる
近年コロナ禍が続く中、ボートレースはおうちで気軽に楽しめる公営競技として、非常に人気を集めています!
令和3年度には歴代過去最高の売上額である約2兆2168億円を記録し、数字で見ても人気が上昇していることがわかります。
新たに舟券を買って競艇を楽しむ人も増えさらに大きな注目が集まる中、ボートレース界では度重なる不祥事が問題視されています。
ボートレーサーによる不祥事はもちろん、運営側や育成者の不祥事も多く、今一度体制を見直さなければいけないところまで来ていると感じます。
まずは、近年どのような不祥事が起こったかを見ていきましょう。
八百長から不正受給まで!近年起こった不祥事まとめ
A1レーサーが親戚ぐるみで八百長
2020年に明るみになり、ボートレース界を激震させたニュースといえば、西川昌希元選手による親戚ぐるみの八百長です。
西川元選手は、2016年から約3年半にわたり八百長を繰り返し、3億円を超える利益を生んでいたことが判明しています。
西川元選手は選手宿舎にこっそり通信機器を持ち込み、共謀者である親戚に着順に関する連絡を取っていました。
舟券は全て西川元選手の指示で購入し、払戻金を高くするために、自分が1号艇に入っているレースでわざと1着以外でゴールしていたそうです。
ファンの中では西川元選手の舟券を購入しはずした方も多く、この八百長事件は、選手宿舎で外部と連絡を取ることができてしまっていた点などから大きな非難を浴びました。
3年半も通信機器の持ち込みがバレなかったのは、私たちファンから見ればかなり頭にくるなぁ。
こんなにセキュリティがガバガバなら、他に八百長をしている人がいても不思議ではないと、この一件でボートレースの信用は一気に落ちたねぇ。
さらに裁判の最後に西川元選手は、「八百長をやっているやつは他にもいる」という発言を残し、ボートレースファンは怒りと不安を残したままこの事件は幕切れとなりました。
峰竜太選手と予想屋の繋がり
2022年2月、ボート界のトップスターでもあるA1の峰竜太選手が、ボートレースの予想屋と繋がりを持ったとして4ヶ月間の出場停止処分を受けました。
峰竜太選手はゲーム好きとしても有名で、過去にエーペックスレジェンズというゲームのイベントを主催しています。
その際協賛を募集しており、協賛に手を挙げたひとりがnoteで予想を販売している競艇予想屋、「ジェイソン先生」という人物でした。
峰竜太選手自身がTwitterにて、「APEX大会の協賛をいただきました!!ボートレースの予想屋さんです!みなさんよろしくお願いします。」というツイートをしたことで、この繋がりが明らかになりました。
ボートレーサーと予想屋の繋がりと聞くと、やはり八百長が疑われてしまいます。
また、選手と予想屋との接触はボートレースの規約違反に該当する行為です。
それに気がついた峰選手はすぐにツイートを取り消し、協賛を断りましたが時すでに遅し。
結局出場停止処分を受けることとなってしまいました。
峰選手はこの他にも、プレゼント企画でファンから未使用のレターパックを大量に受け取り問題になったり、Twitter上で自身のアンチを煽ったり、芸能人のノブさんや協賛先の企業とのDMをアップしてしまうなど、言動が問題視されることが多々ありました。
現在は謹慎期間でSNSの更新も止まっていますが、有名選手だけあり、今後の立ち振る舞いに注目が集まっています。
給付金不正受給問題
コロナ対策の一環として、感染拡大により大きな影響を受けた事業者に給付金を支給する制度が持続化給付金制度です。 個人事業主には最大100万円が支給されます。
コロナで収入が減った場合に対象になるこの制度ですが、215名のボートレーサーがこの給付金を不正受給したことで大きな問題となりました。
なんとフライングによる斡旋停止や私傷病による欠場で収入が減ったボートレーサーたちが、こぞって給付金を受給していたのです。
コロナなんてなんの関係もありません。
この問題はボート界のモラルが欠如していると言われても、否定することができないほどの問題となりました。
また、大きく問題になった原因として、年収が3,000万円を軽く超えるような多くのA1級レーサーたちが給付金を受給していた点が挙げられます。
コロナで本当に困っている人たちが多くいる中、ボート界を牽引するようなレーサーたちが犯罪すれすれの行為でお金を受け取っていることがわかり、ボート界は大きく信用を失いました。
常識的に考えればわかることなのに・・・。
トップレーサーたちがこんなことをしてるって残念だなぁ。
やまと学校(養成所)での体罰問題
2019年にはボートレーサーを育成するための機関であるやまと学校での体罰問題が明るみになりました。
元訓練生である男性(25)が、教官3人から体罰を受け奥歯を折られたとして告訴したのです。
起訴には証拠が不十分とされ、教官3人は不起訴処分となりましたが、競走会は「長時間正座をさせるなどの行き過ぎた指導があるのは事実」と、暴力行為以外の部分で体罰に近い指導があったことは認めました。
ボートレーサーは体育会系出身の人が多く、悪しき伝統で体罰とも感じる指導があることにはなんとなく頷けるねぇ・・・。
組織運営にも大きな問題が
ボートレーサーに多くの問題や不祥事が見られる中、健全な運営を守る役割であるはずの日本モーターボート競走会にも信じがたい動きが見られています。
日本モーターボート競走会は平成30年、新入職員7名に対し、組合加入を注視していることを意識させ、組合介入をちゅうちょさせるなど、支配介入と見られる行為を行ったとして、2022年4月に東京都労働委員会から命令書が交付されました。
また、2021年には福岡支部が、レスキュー員の雇用形態を外部委託から派遣契約に見直すよう指導を受けました。
関係者からは、「そもそも正規雇用にするべき。高齢化も進み選手の安全を担保できていない。安全面にもっと経費を割くべきだ。」という声が多く上がっているそうです。
ボートレースファンからは、組織運営にも問題があり、ボートレーサーの不祥事も指導や教育不足であるという声が上がり、組織運営に関する疑問点や不安点が浮き彫りとなりました。
度重なる不祥事、これからの対策はどうなる?
ボートレースは大きな注目が集まる中、度重なる不祥事でファンの信用を落としつつあり、このままだと再び暗黒時代に突入・・・。
なんてこともないわけではありません。
どのような対策を講じれば、不祥事が減っていくのかを考えてみます。
①教育、指導方法の見直し
まず、給付金不正受給や予想屋と繋がりを持つなどの問題は、根本的に教育、指導方法を見直す必要がありそうです。
犯罪すれすれのやり方でお金絡みの問題を起こせば、モラルやコンプライアンスに対する教育が足りていないものと思われても仕方がありません。
ファンや世間からは、常識的に考えれば分かることが分からない選手も多いと思われてしまいます。
ボートレーサーの養成所はボートレースに関する技術的な教育はもちろんですが、ボートレース以外の部分でも選手の成長を促すよう、今後さらなる教育と工夫が必要になると感じました。
②通信機器の取り締まり強化と日々の観察、調査を強化
八百長に関しては、選手宿舎に外部と連絡を取ることができる通信危機が持ち込まれることにより発生率が上がります。
まずは通信機器の持ち込みを防ぐことが必要です。
現に、西川元選手の八百長が発覚した後は、全ボートレース場の選手宿舎に金属探知機が置かれたり、抜き打ち荷物検査を行うようにしたりなど、対策が強化されています。
また、ボートレースファンの声に耳を傾けることも必要だと考えます。
西川元選手の八百長は怪しいレース展開も、八百長と発覚する前から、ファンの間で八百長疑惑が上がっていました。
SNSやネット掲示板などでボートレースファンの交流も増えている今、ネット上で八百長ではないか?と騒がれているレースを競走会が観察、調査を行うことで、選手にも監視の目が向けられていることを再認識させることができます。
監視されている選手が本当に八百長を行っていたとしても、八百長を止めることができるかもしれません。
ファンも注意!ボートレースは依存しやすい
ボートレースに関する問題はファンも無関係ではありません!
実はボートレースは、公営競技の中でも依存しやすい競技です。
数百円で楽しめ、的中しやすいと万人受けしやすい特徴を持ちながら、高配当は出にくく堅い決着が多い競技であるため、穴狙いよりも堅い買い目にかけ金を増やした勝負が多くなるためです。
また、朝から晩までレースが開催されていたり、ネットでいつでもボートレースを楽しめる環境も依存症増加に拍車をかけています。
依存症にも対策が必要
ボートレース依存症にも対策が必要ですが、具体的な案が出ていないのが現状です。
ネットユーザーが依存症になりやすい傾向にあるため、日に舟券購入に使える金額や、一度のかけ金をテレボート口座に貯蓄されている金額の何%までなどに制限するなど、金額に関する縛りを設ける必要があると感じます。
また、依存症の人の特徴として、負けた直後はもう辞めようと思いテレボートを退会しても、また数日後にはボートレースがしたくなってしまいあらためて会員登録をしなおすという特徴が見られます。
テレボート会員の再入会に一定以上の期間を設けることも、依存症対策に繋がるかもしれません。
まとめ:さらにボートレース人気を伸ばすためには不祥事対策が必要不可欠
今回はボートレースに見られる度重なる不祥事と、その対策について紹介しました!
ボートレース人気が上昇している今、不祥事でファンを手放してしまうのは非常にもったいないことです。
八百長やモラルに関する問題には早急に対応が必要だと思います。
ファンあってのボートレースということを選手も組織ももう一度心に刻み、対策に力を入れてほしいなぁ!
- ヒコ
- 父親が競艇好きで小さいころから競艇に触れて育った。 大人になってから舟券を買うようになり、的中率と競艇愛は必ずしも比例しないことを痛感。 レース結果を調べるのが日課となっている。
記載の内容はあくまでもレポーター独自の見解であり、内容の正確性・再現性を保証するものではありません。紹介しているサイトのご登録・ご利用は自己判断でお願いします。